ヤクシソウ 薬師草 （ キク科オニタビラコ属 ）

ヤクシソウ 薬師草 は、全国の低山や明るい林縁、日当たりの良い荒地など、やや乾いたところに普通に見られる２年草です。 草丈は１００cm程度になり、茎は赤紫色を帯びてやや硬く、よく分岐し、全体に無毛です。 根生葉はさじ形で長い葉柄があり、花期にはほとんど枯れています。 茎葉は互生し、葉身は長楕円形～倒卵形、長さ５～１０cm、縁に浅い鋸歯があり、基部は後方に張り出して茎を抱きます。 質は薄く、葉や茎を傷つけると、乳液が出ます。 花期は９～１１月、枝先や葉腋に直径１５mmほど頭状花を数個ずつつけます。 頭花は黄色の舌状花で構成され、花弁の先は小さく５裂し、上向きに開花します。 総苞は暗緑色で円筒状になり長さ７mmほど、花後は下向きに垂れ下がります。 花が盛りを過ぎる頃には、秋が深まり、初冬には、白い冠毛をつけた黒い痩果が実ります。 「 薬師草 」 の名の由来は、葉の形が薬師如来の光背 （ こうはい ） に似るためとする説が有力です。 他には、薬用にしたからとする説もありますが、薬草としての実際の評価は不明です。 ５～７月ごろの若芽は可食とされますが、おいしい山菜ということではないようです。 属名：Youngia 、人名由来。アメリカの植物学者R．A．Young に因む。 種小名：denticulata 、細い （ 小さい ） 歯のある という意味。 2004.-2013.-2021.01-2025.02.15.Re 参考書籍  「 野草図鑑　たんぽぽの巻 」、「 京都府下の山野草 」、「 ワイド図鑑 里山・山地の身近な山野草 」、「 日本原色雑草図鑑 」

ヤクシソウ 薬師草 Youngia denticulata 撮影・東京都

冠毛

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