ミゾソバ 溝蕎麦 （ タデ科イヌタデ属 ）

ミゾソバ 溝蕎麦 は、湿った溝や水路、水辺などに群生する１年草です。 北海道から九州まで分布し、葉や花色に変化があることでも知られます。 茎は地面を横に這って節から出根し、上部は立ち上がって、高さ３０～１００cmになります。 稜があり、小さな下向きの刺がまばらに並び、下部の茎は赤味を帯びています。 葉は互生し、葉身は下部が両側に突き出すほこ形で長さ４～１０cmほど、先は鋭く尖り、基部は浅い心形です。 葉の質は薄く、両面には細い刺状の毛が生えています。 葉柄には狭い翼があり、小さな刺がつくこともあります。 葉鞘は長さ１０mmほど、縁に毛がつくだけのものと、先が茎の周囲に葉状に広がるものがあります。

ミゾソバ 溝蕎麦 別名 ウシノヒタイ Persicaria thunbergii 撮影地・東京都、滋賀県

８月～１０月にかけて、枝先に１０～２０個の花を頭状につけます。 花被は５深裂して、白色または淡い紅紫色を帯び、先端側は紅紫色が濃くなります。 雄しべは８個、葯は白色、雌しべの花柱は３裂します。 花柄には白色の長毛と、赤色の腺毛が密生します。

和名は溝などに生えてソバに似ることから、別名 ウシノヒタイ は、葉身の形状を牛の顔に見たてたものです。 属名：Persicaria 、桃 persica に似た という意味。同属の葉が、桃の葉に似ているとして。 種小名：thunbergii 、スウェーデンの植物学者 Carl P．Thunberg への献名。 2022.02.-2025.02.29.Re 参考書籍  「 野草図鑑　はこべの巻 」、「 京都府下の山野草 」、「 ワイド図鑑 里山・山地の身近な山野草 」、他

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