ホオノキ 朴の木 / オウヨウコウボク 凹葉厚朴 （ モクレン科 ）

ホオノキ

生薬名： コウボク （ 厚朴 ） [ 局 ]

用途： 漢方薬

ホオノキ は、樹高３０ｍ、幹の直径１ｍになる落葉高木です。 材質が堅いことでも知られ、下駄の歯 （ 朴歯下駄 ） などに利用されています。 葉は枝先に輪生状にまとまってつく節間の詰まった互生で、葉柄は３～４cmあり、葉身は倒卵状楕円形、長さは２０～４０cmあります。 表面は白みを帯びた緑色、裏面は灰緑色です。 花は、在来種の中で最も大きいもののひとつで、５～６月ごろ、枝先につき、上向きに咲きます。 花被片は白色で黄色を帯び、がく片と花弁の区別がつかない９～１２個が平開します。 雄しべの花糸は赤紫色で葯はクリーム色、雌しべも赤紫色になり、いずれも多数あって、花托にらせん状につきます。 果実は袋果が多数集まって楕円体になり、種子は赤く熟します。 大きな葉は、弱い殺菌効果があり、食材をのせたり、包むことに利用されました。 火にも強いため、朴葉味噌のような料理の材料としても使用されています。 樹皮を薬用とし、樹皮が厚いということから生薬名をコウボク （ 厚朴、朴は木の皮のこと ）といいます。 鎮痛、鎮痙の効果があり、漢方では、収斂、利尿などを目的として処方されます。 属名：Magnolia 、人名由来。フランスの植物学者マニョール Pierre Magnol に因む。 種小名：ovobata 、卵円形の という意味。 シノニム：M. hypoleuca 、下面が白色の という意味。

ホオノキ 朴の木 Magnolia ovobata syn．M．hypoleuca 撮影地・つくば実験植物園

オウヨウコウボク 凹葉厚朴 は、中国原産の落葉高木で、シナホウノキの変種です。 母種と共に、生薬コウボクの基原植物のひとつで、葉の先端部が凹みます。 ４～５月に開花し、花は直径３０cm、白色から淡黄色で花被片は９～１２個つきます。 種小名：officinalis 、薬用の という意味。 変種名：biloba 、２裂した という意味。葉の先端がへこんでいることによる。 2014.-2021.01.17.Re

オウヨウコウボク 凹葉厚朴 Magnolia officinalis var. biloba 撮影地・東京都薬用植物園

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