ハナノキ 花の木 （ ムクロジ科カエデ属 ）

ハナノキ は、雌雄異株の落葉高木で、岐阜・愛知・長野の県境付近などで稀に見られます。 樹高は２５ｍに達する日本固有種で、自生する大きな木は少なくなり、絶滅危惧Ⅱ類（VU）に分類されています。 いくつかの自生地は、国の天然記念物の指定を受けています。 葉は対生し、葉身は卵形から広卵形で長さは４～７cm、ふつうは浅く３裂し、ほとんど裂けないこともあります。 葉縁は鋸歯があり、裏側は粉白色を帯び、秋には他のカエデ属と同様に紅葉します。 葉が展開する前の３月終わりから４月に、葉腋に花序を出し、赤い小さな花が咲くと樹木全体が彩られて見えます。 花数は雄株 （ 雄花 ） の方が多く、数個の花を房状につけます。 ガク片５個、花弁５個、雄しべは５～６個あり、葯は黒紫色で楕円形、花粉は黄色です。 雌株の花 （ 雌花 ） には、雄しべはなく、雌しべ１個で柱頭が２裂します。

ハナノキ Acer pycnanthum 雄花 ・ 雌花 ・ 未熟な果実 筑波実験植物園、他

開花後１ケ月程度で、長い柄の先に、長さ２cmほどの翼のある果実をつけます。 翼果はあまり大きく開かずに下垂して、５月には熟して散布されます。 被食や環境の変化もあって、春の発芽は少なく、適切な更新ができていない自生地が多いという指摘があります。 和名 ハナノキ の由来は、春の花に彩られる樹の様子からつけられ、 別名 ハナカエデ も同じ理由とみられます。 属名：Acer 、鋭く尖った acrid から。 種小名：pycnanthum 、密生 pycn ＋ 花 anthos から、  密に花がつく という意味。 2006.-2008.-2021.05-2025.04.12.Re

樹齢300年 森野旧薬園

参考  東京生薬協会　https://www.tokyo-shoyaku.com/ohana.php?hana  庭木図鑑　植木ペディア https://www.uekipedia.jp/  国立研究開発法人 森林研究・整備機構　https://www.ffpri.affrc.go.jp/labs/raretree/12_APindex.html

ハナノキ 花の木 春 （ 雄株 ） と 秋の紅葉 東京都薬用植物園

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