スズメノヤリ （ イグサ科 ）

スズメノヤリ 雀の槍 は、全国の日当たりの良い芝生や草地などで、普通に見られる多年草です。 根生葉は線形から広線形で、長さ１０～１５cm、葉縁には白色の長い軟毛がつきます。 茎は高さ１０～３０cmになり、茎葉は２～３個つきます。 ４～５月、茎頂に多数の小花で構成される卵形状の花序を、ふつう１個 （ ２～３個になることもある ） つけます。 花は風媒花で、雌性先熟の両性花です。 小花の花被片は６個、広披針形で赤褐色、先は尖り、縁は半透明の膜状になります。 雄しべは６個、花被片より短く、葯は黄色の円柱形です。 雌しべは１個、線形で花柱の先が３裂し、雌性期には、閉じた花被片の間から、３個の柱頭を外へ伸ばします。 授粉をすると、花被片が開いて雄性期に入り、葯が見えるようになります。 花被片は縮存し、果実期にも残ります。 果実はさく果で、熟すと褐色になって３裂し、中には３個の種子が入ります。 種子は黒い球形で、白い種枕がつきます。

スズメノヤリ 撮影：東京都 Luzula capitata

和名の由来は、花茎と茎頂の花序を毛槍 （ けやり、大名行列の先頭を振って歩く、羽毛で飾った槍。 ） に見立てたものです。 属名：Luzula 、光 lux 由来とされる。 種小名：capitata 、頭状花序の という意味。 2017.-2021.03.22.Re

雌性期	雌性期から雄性期へ	未熟な果実

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