シオデ 牛尾菜 （ サルトリイバラ科サルトリイバラ属 ）

シオデ 牛尾菜 は、北海道から九州までの山野にある雌雄異株のつる性の多年草です。 若芽はおいしい山菜として知られます。 サルトリイバラ属の種は、茎に棘のつくものが多くありますが、その中で本種は棘のない種類です。 茎には稜があり、葉は互生して、葉身は長楕円形から卵状長楕円形、長さは5～15cmです。 葉の先端は鋭く尖り、基部は浅い心形から切形になり、表面は緑色で光沢があり、裏面は淡い緑色です。 葉柄の長さは１～２cmほど、柄の縁にある狭い翼は不規則に切れ込みます。 基部には托葉が変化した２本の巻ひげあって、他物に絡みつきます。

シオデ Smilax riparia syn. S．riparia var. ussuriensis 撮影・東京都薬用植物園

花期は６～７月、葉腋から長い花序柄を出し、先端の散形花序に多数の小花を放射状につけて球形状になります。 雌雄の小花とも花被片は６個、淡黄緑色で、強く反転します。 雄花の花被片は披針形で長さ５mmほど、雄しべは６個、葯は白色の線形で、釣り針状に曲がります。 雌花の花被片は、雄花よりやや小さく長楕円形です。 雌花は緑色の丸い子房の上に、淡黄色の柱頭が３裂してつき、花被片と同じようにそり返ります。 果実は液果で、直径１cmほどの球形になり、光沢があり、秋に黒く熟します。 種子は果実の中に２～３個が入り、橙赤色をして歪んだ球形です。 属名：Smilax 、常緑樹のギリシャ古名の転用とされる。 種小名：riparia 、河岸に生える という意味。 シノニム変種名：ussuriensis 、ウスリー地方の の意味。 2022.12.23.New

黒く熟した秋と冬の果実、赤い種子 撮影・東京都薬用植物園、他

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