ニョイスミレ 如意菫 （ スミレ科スミレ属 ）

ニョイスミレ 如意菫 は、北海道から九州に生える多年草で、日当たりの良い沢沿いや、畦など湿り気のある草地を好みます。 地下茎で広がってやや群生する傾向があり、茎は地表を横に這ってのびます。 葉は心形から腎形、縦より横幅がやや大きく、先はやや尖って基部は深い心形になります。 葉縁には低い波状の鋸歯があり、全体に無毛、葉柄の長さは４～９cmあります。 托葉は披針形で浅裂するか、ほとんど全縁です。 花期は４～５月ころ、「 すみれ 」 の仲間としては遅い方です。 花は葉腋か茎頂につき、花弁は白色から淡い紅色で、唇弁に紫色の細いすじが入り、側弁の内側に短い毛がつきます。 距は太くて短く、花は１cm弱のサイズ、地上茎のある種類のなかでは、最も小さいとされます。

ニョイスミレ 如意菫 Viola verecunda 撮影・箱根湿生花園、他

ニョイスミレ の 「 如意 」 は、葉が仏具の形状に似ているからといわれます。 別名 ツボスミレ 坪菫 ※１ の 「 坪 」 は庭のことで、どこにでもあるといった意味合いです。 ニョイスミレの変種として、花後の大きな葉がブーメラン型 （ 三日月型 ） になるものを、アギスミレ （ 顎菫 ） といいます。 ※１ 別名 ツボスミレ ： 和名 ツボスミレ、別名 ニョイスミレ とする図鑑も多い。 属名：Viola 、ラテン古名より。 種小名：verecunda 、内気な という意味。 2013.-2020.10.-2025.04.31.Re 参考書籍  「 日本のスミレ 」、「 野草図鑑　すみれの巻 」、「 日本原色雑草図鑑 」、他

別名 ツボスミレ 坪菫 （ 左から ） 花の正面、横、托葉 撮影・東京都

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